山と街をつなげる庭づくり、fanlandscape。

ブログ「やまんちゅのよもやま話」

2024.02.23

雨どい無しという選択

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普通何もなければ、軒先に樋をつけるのは当たり前かもしれません。

ただよく考えてみると、そもそも雨どい何のために必要なのででしょうか?

①屋根に降った雨を効率よく排水するため

②地面に落ちた雨が地面を削らないように

③泥はねの防止

④壁に雨がかかって外壁が劣化するのを防ぐため

⑤軒下を通るときに雨がかからないように

こんなところでしょうか?

これを見ると確かに雨どいは必要のように感じますが、逆にこれをクリアすれば雨どいは必要ない

という事になります。

④は軒を深くすればよさそうです。

⑤通りたい面だけ樋をかけたり、設計でケラバ側から入るなどで対応できそうです。

①~③は造園工事の出番となります。

これは「雨落ち(あまおち」を造作することによってクリアできます。

お寺や神社などは雨どいがついておらず、雨が落ちるところに石や砂利などを敷いて泥はねを防いで

勾配をつけて雨水を適切に導いていくことをしています。

これが「雨落ち(あまおち)」です。

これは庭に作った東屋ですが、渡り廊下の上には樋をかけて、その他は雨落ちの造作をしてあります。

こうすれば泥はねもなく、雨だれで地面が削れることもありません。

 

雨どいが無くなるとどうなるか?

これは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、自分は雨どいがない雨の風景が好きです。

雨が屋根から垂れるさま、石畳に落ちる雨音、何とも心が落ち着きます。

晴れた日は外で庭いじり、雨の日は雨音を聞きながらゆっくり室内で好きな本を読む。

こんな晴耕雨読の暮らしができるような素敵な庭造りをしていきたいと思います。